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がん治療などで骨盤内臓器の摘出手術をしあ場合、しばしば脚の浮腫みが発生します。これはリンパ節切除などでリンパ管が切断されてしまうのが原因で、リンパ液の流れが悪くなるために浮腫みが生じるのです。

浮腫みは、QOL(生活の質)を大きく低下させる後遺症です。直接命に関わらないため軽視されがちですが、浮腫の程度によっては歩行が困難になってしまうケースもあります。しっかり対策をとり予防・改善に努めましょう。

 リンパ液について

まずリンパ系(リンパ液・リンパ管・リンパ節)について簡単に説明します。これらは浮腫みの発生と深く関わりを持っており、ある程度理解しておくと浮腫み対策に役立ちます。

リンパ液の働きの1つは体の各組織から不要物(タンパク質など)を回収することです。全身に張り巡らされたリンパ管と呼ばれる通り道を流れて心臓に戻ります。リンパ液は赤血球を含まないため、赤色ではなく透明~白色をしています。

また免疫組織としても重要です。リンパ管の途中にあるリンパ節と呼ばれる組織は、異物(細菌やウイルス)を引っ掛ける関所です。リンパ節は全身に約800箇所あります。リンパ節は免疫細胞に富み、異物がリンパ液に乗って全身に広がってしまうのを食い止めます。風邪や感染症にかかるとリンパ節が腫れることがありますが、それは免疫細胞が異物を攻撃している証です。

がん細胞もリンパ節に引っ掛かりますが、叩ききれないがん細胞はそこで増殖を始めてしまいます。それをリンパ節転移と呼んでいます。

 

浮腫みが発生する仕組み

がんの手術では、がんの広がりに応じてリンパ節切除が行われます。実際にがん細胞がみつかっていないリンパ節であっても、転移を防止する目的で切除されることがあります。

リンパ節切除を行うとリンパ管が切断されるため、リンパ液の流れが悪くなってしまいます。するとリンパ液で回収できなくなったタンパク質は組織に溜まりだし、そのタンパク質が水を引きこんでしまうために浮腫みが発生するのです。

※浮腫みの発生には、浸透圧(タンパク質の濃度差)が影響しています。もし浮腫みが水に近ければ、タンパク質濃度の高い血管内に吸収されてしまいます。逆に浮腫みのタンパク質濃度が高い場合には、どんどん水を引き込んで薄まろうとするため、浮腫みは悪化します。

 

浮腫みの対策の基本

もしリンパ管が切断されても、別のリンパ管でリンパの流れを迂回させることができます。その迂回路を上手く利用することが浮腫み対策の基本となります。ただし迂回するためのリンパ管はあまり太くありません。十分にリンパ液を流すためには工夫が必要です。

リンパ液の流れはもともと非常にゆっくりです。血液とは違い、心臓のポンプ機能はほとんど関係しません。ですのでリンパ液は心臓より低い場所(脚や腕)に溜まりやすく、逆に高い場所(首や肩)にはあまり溜まりません。

 

日常生活での工夫

心臓よりもかなり低い位置にある脚は浮腫みが起こりやすい場所です。リンパ管に損傷のない方でも、長時間の立ち仕事で脚が浮腫んでしまうことはよくあります。

逆に脚を高い位置にすることで浮腫みは改善します。水が高いところから低いところに流れる原理です。横になっているときは、毛布や枕を使って脚の位置を少し高くしてください。5~10cm程度持ち上げるだけでも効果があります。あまり高く持ちあげてしまうと、心臓に負担がかかってしまうので気をつけて下さい。

立っているときはじっとしていないで、意識して脚を動かしてみてください。足踏みでも良いです。筋肉の動きがリンパ液を押し上げてくれるので浮腫みが起こりにくくなります。

椅子に座るときは向かいにも椅子を置いて、脚を乗せると良いでしょう。脚を下ろした時よりも浮腫みにくくなります。たまに太ももを軽くさすったり、腕を回したり、足首を回してみてください。リンパの流れが改善します。

 

入浴について

湯船の中では、深いところにある脚に大きな水圧がかかります。すると浮腫みはより圧力の弱い上半身に向かって移動していきます。軽くマッサージを行うと、より効果的です。

 

リンパドレナージ(リンパマッサージ)

※本来リンパドレナージは医師の指示のもとで行われるものです。リンパ浮腫と診断されていない場合は安易に行うべきではありません。違う病気が原因の場合、症状が悪化する心配もあります。

ドレナージとは排液の意味です。リンパドレナージはマッサージにより、リンパ液を積極的に流す方法です。切断されたリンパ管の迂回路となるリンパ管は、比較的皮膚の近くにあります。ですのでそれほど強い力は必要とせずに効果を得ることができます。

軽く脚をさするだけでも効果がありますが、より効果をあげるためには次の手順を参考にしてみてください。先に心臓に近いリンパ管の流れを改善させておくのがポイントです。

  1. 肩を10回まわす。鎖骨のあたりにはリンパ管の終点がある。静脈と合流する。
  2. お腹のリンパの流れを改善させるために腹式呼吸を5回行う。
  3. 脚のつけねを10回撫でる。
  4. 太ももを撫でる。
  5. 膝→脚のつけねに向けて撫でる。
  6. 足首→スネ→膝に向けて撫でる。
  7. 足の甲→膝を両手で包み込むように撫でる。
  8. 足の指を1本ずつ撫でる。
  9. 仕上げに、つま先→脚のつけねまで撫で上げる。

 

弾性ストッキング

マッサージなどで浮腫みが軽減しても、また時間が経つと徐々に元に戻ってきてしまいます。弾性ストッキングは改善した状態を保つために有効です。医療用具ですから、医師に相談してから使用します。

 

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