サレド(サリドマイド)-多発性骨髄腫
- 更新日2023年12月08日
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過去に妊娠中の睡眠薬として用いられ、その結果胎児の奇形を多発させたサリドマイドですが、その後、多発性骨髄腫への効果が認められ再販されています。 作用メカニズムとして血管新生の抑制、ある種の免疫細胞の増加が考えられています。体内で作られるTNF-α(腫瘍壊死因子)を減らしてしまうため新たながんの発生が心配されますが、現在のところサリドマイドで新たながんが増加するとの報告はありません。しかし非常に似た分子構造で、ほぼ同じ作用メカニズムを持つレブラミド(レナリドミド)では、あたらな癌が発生するとの報告があります。 妊娠の可能性がある女性に投与禁忌なのは当然ですが、男性に投与する場合でも避妊を徹底させることになっています。 睡眠薬として使われていましたから、当然眠気の副作用が起こりやすい薬です。
サレド(サリドマイド)の添付文書からの情報
極めて重要な情報源である添付文書ですが、一般の方には非常に難解です。 少しでもわかりやすくなるように、重要性の高い情報をまとめました。 省略した情報や表現を変更した部分があります。重要な判断を必要とする場合は、必ず以下のサイトから原文を確認してください。 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 モノリスへのお問い合わせはこちらをご利用ください。お問い合せフォーム効能効果(適応症)
再発又は難治性の多発性骨髄腫警告・禁忌・重要な注意事項
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発現頻度の高い副作用
国内で実施された臨床試験において、総症例37例中、37例に副作用が認められた。主な副作用は、眠気、便秘、口内乾燥等であった。臨床検査値の異常変動は、35例(94.6%)に認められた。成績
治療抵抗性多発性骨髄腫患者に、サリドマイドとして1日100mg~400mgを16週間単独投与した国内臨床試験では、本剤が投与された37例における4週間以上継続した寛解度は12例(32.4%)であった。寛解度 | 部分寛解 | 軽度寛解 | 不変 | 悪化 | 判定不能 |
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例数 (%) | 5 (13.5%) | 7 (18.9%) | 12 (32.4%) | 6 (16.2%) | 7 (18.9%) |
服用中の医薬品を自分の判断だけで、中止・用法用量変更することは危険です。必ず担当医や担当薬剤師に相談して下さい。
監修医師 藤沼秀光(医学博士) <藤沼医院 院長、栃木県警察医>
大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。
学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員
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