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過剰な鉄分が癌を増やすって本当?鉄の蓄積や体内の鉄を減らす方法を解説

「鉄分の摂りすぎがガンのリスクを高めるかもしれない」という衝撃的な発見を、名古屋大学の研究グループが発表しました。

これまでにも過剰な鉄分摂取が健康に悪影響を及ぼすことは指摘されていましたが、今回の研究により、鉄分とガンの関連性がより明確になることが期待されます。

この記事は、日常の食生活における鉄分摂取の見直しを促すとともに、鉄分の取りすぎとがんがどれくらい関係しているのかを解説します。

最後まで見れば、体内の鉄の減らし方が分かり、鉄分を取りすぎて焦ったり、鉄を余分に取り入れない方が良いと理解できるでしょう。

鉄剤は必要か

日本人は貧血というとすぐに鉄分補給を考えます。「鉄は体に良いが、吸収が悪いので普段から意識的に摂取する必要がある。」多くの人はこう考えているのではないでしょうか。
しかし鉄の摂り過ぎはがんの発生や増殖に影響する可能性があるため、鉄剤などを利用した安易な鉄の摂取はお奨めできません。
閉経前の女性の貧血はたしかに鉄欠乏性貧血が多く、鉄剤の投与により改善するケースも少なくありません。ですが男性や閉経後の女性では多くの場合は鉄不足と関係がない貧血です。必ずしも鉄剤で改善するわけではありません。

鉄は蓄積しやすい

鉄は体から排泄されにくく蓄積しやすい金属です。過剰に蓄積した場合はその毒性により臓器不全が起こる場合があります。例えば長期にわたって輸血を必要とする再生不良性貧血などの病気の方は、しばしば鉄の蓄積毒に悩まされます。
体の中の鉄を減らすためには、献血が一番手っ取り早い方法です。赤血球に鉄が含まれるためです。エクジェイドという内服薬も効果がありますが、処方薬であり治療目的以外で手に入れることはできません。

安易に鉄を摂らない

鉄剤は体内で活性酸素を発生させ、体を酸化させます。多くの場合で美容にもアンチエイジングにもマイナス的に働きます。
もっとも大切なことは、必要以上の鉄を摂らないことです。一度吸収された鉄は出血でもしない限り簡単に排泄できないと覚えておいてください。過剰となった鉄は長期にわたって体に悪影響を与え続ける恐れがあります。

生理や出産前後など、出血による貧血の改善でどうしても鉄の補給が必要なこともあります。それであっても漫然と必要以上の鉄を体に入れないように自己防衛しましょう。

監修医師 藤沼秀光(医学博士)  <藤沼医院 院長、栃木県警察医> 

監修医師 藤沼秀光(医学博士)

大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。

学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員