ネクサバール(ソラフェニブ)-肝臓がん、腎細胞がん
- 更新日2023年12月08日
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ネクサバールは肝臓がん、腎細胞がんの治療に使われている分子標的薬です。 がん細胞に多く存在している酵素タンパク質の働きを阻害することで、がんによる血管新生やがん細胞の増殖を抑制します。 腎臓がんには従来の抗がん剤があまり効きません。そのため薬物治療にはインターフェロンが用いられてきました。ネクサバールなどの分子標的薬が登場して腎臓がんの治療の選択肢が広がりました。 【薬剤師のコメント】MAPキナーゼの阻害による腫瘍増殖抑制とVEGF受容体、PDGF受容体の阻害による血管新生を阻害作用を持っている分子標的薬です。 血管新生を阻害するとがんへの酸素や栄養の供給が不足するため、がんは増殖できなくなると考えられています。ですが血管新生はがんの増殖だけに関わるわけではありません。体の正常な生体反応としても必要です。たとえばネクサバール服用中は傷の治りが遅くなります。手術はネクサバールを中断して行われます。 同じ作用メカニズムを持った分子標的薬にスーテントがあります。ネクサバールのほうが効果は弱いのですが副作用が軽度です。そういう意味で使いやすいという意見もあります。
ネクサバールのより詳しい情報はリンク先でご覧になれます。 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 https://www.pmda.go.jp/
【成分名】 ソラフェニブ 【商品名】 ネクサバール 【効能・効果】 根治切除不能又は転移性の腎細胞がん、切除不能な肝細胞がん 【副作用発現率】 →抗がん剤の副作用 臨床試験で145例中141例(97.2%)に副作用が認められました。主な副作用の発現率は、リパーゼ上昇58.6%、手足症候群55.2%、アミラーゼ上昇40.7%、発疹40.7%、脱毛36.6%、下痢35.2%、高血圧27.6%、疲労15.9%、食欲不振14.5%、そう痒14.5%、体重減少12.4%、嗄声11.0%、AST(GOT)上昇10.3%等です。 【奏効率】 腎細胞がん12.4%(国内)
モノリスのホームページでは専門的な情報もお伝えしています。疑問点は薬剤師などに確認して下さい。 医療用医薬品を自分だけの判断で開始、中止、用量変更すると危険な場合があります。
監修医師 藤沼秀光(医学博士) <藤沼医院 院長、栃木県警察医>
大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。
学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員
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