大晦日の「年越し蕎麦」だけじゃ、もったいない! 更新日2018年12月28日 _お役立ち情報 早いもので、今年ももう終わり。大晦日には家族そろってお蕎麦を食べるのが恒例、という方も多いだろう。ところでこの「年越し蕎麦」、新年も細く長く生きられるようにとの願いを込めた習慣と思っていないだろうか。実は、もっと現実的な意味があったようだ。 「年越し蕎麦」の行事は、江戸時代中期に始まった。元禄のころ、金銀細工を生業としていた東金屋蔵右衛門という人が、仕事仕舞いの日に作業場に飛び散った金粉を、そば粉を練って丸めたものにくっつけて回収した。これが「金が集まる」─来年もどっさりお金が集まるに通じると、縁起を担ぎ蕎麦を食べるようになったそうだ。 蕎麦・寿司・天ぷらは代表的な日本料理。なかでも蕎麦の歴史は古い。何しろ『続日本紀』には養老6年(722)、第44代元正天皇が諸国の国司に「そばの栽培を農民にすすめよ」との詔を発したという記事があるほど。いつもの年より稲の育ちが悪かったからだという。もともと蕎麦は、痩せた土地でもよく実る。種をまいてから75日ほどで収穫できる救荒作物。凶作に備えるには申し分なく、「そば作りに飢饉なし」といわれるほどありがたい作物だった。 江戸時代、人々は栄養の多くを白米から摂取していたため、ビタミンの欠乏によって生じる脚気が流行した。脚気は「江戸患い」と呼ばれるほど江戸の住民を悩ませたが、ビタミンB1を豊富に含む蕎麦を食べることで、脚気の防止・改善を図ることができたという。これも蕎麦の人気を高めたことと、無縁ではなかったろう。 さらに蕎麦が含む重要な成分として、ルチンが挙げられる。ルチンは毛細血管強化、高血圧の予防に大いに役立つ。また、肝臓病を予防するコリン、抗酸化物のカテキン類も多く含まれていることが分かった。カテキン類は老化やがんの原因となる活性酸素を除去・抑制してくれるし、多量に含まれるカリウムは体内からナトリウムを排泄することで高血圧を予防してくれるというからありがたい。 このように、蕎麦はさまざまな疾病を未然に防ぎ、私たちの健康を保ってくれる「ヘルシーで美味しい」食べ物だ。この蕎麦を大晦日に食べるだけでは、何とももったいないではないか。一年中、いつでもお蕎麦を楽しんで、元気に暮らしたいものである。 健康について気になり始めたら サプリメントの購入はこちらから ※保存料・防腐剤不使用 関連するお役立ち情報 冬虫夏草の採取、本格的にスタート インフルエンザ対策できてますか?