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ゾリンザ(一般名:ボリノスタット)は2011年7月に承認されたばかりの抗がん剤です。ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の酵素活性を阻害するという、新しいメカニズムを持っています。

HDACを阻害するとコンパクトに折りたたまれているDNAが緩み、がん抑制遺伝子を含む遺伝子発現が増加します。すると細胞の分化やアポトーシスが誘導され、腫瘍増殖が抑制されると推測されています。ですが詳細な作用機序は解明されていません。
 ※ヒストンとはDNAが巻き付いているタンパク質です。延ばすと2mもあるDNAを、わずか10μmという核内にコンパクトに収納するのに役立っています。
※ヒストン脱アセチル化酵素は、そのヒストンへのDNAの巻き付きを強める働きがあります。


【薬剤師のコメント】
ヒストン脱アセチル化酵素阻害作用という、いままでにない新しい作用機序を持った抗がん剤です。(ですが古い抗てんかん薬のバルプロ酸にも、ヒストン脱アセチル化酵素阻害作用があることがわかっています。)
ヒストンへのDNAの巻き付きはヒストンアセチル化酵素とヒストン脱アセチル化酵素によって制御されていますが、がん細胞ではそのバランスが崩れています。ゾリンザはそのバランスを正す方向に導き、抑制されていた遺伝子の転写を誘導します。
そして細胞増殖抑制、アポトーシス誘導、転移抑制、血管新生抑制などにより抗腫瘍効果を発揮すると考えられています。
しかし新しいメカニズムであるが故、未知の副作用の発現に対して注意が必要な薬です。

【モノリスからのお知らせ】メール相談をご利用ください

ゾリンザの作用を増強し副作用の軽減が期待できます。がんの治療の悩みなどお気軽にご相談ください。


ゾリンザのより詳しい情報はリンク先でご覧になれます。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

https://www.info.pmda.go.jp/


【成分名】

ボリノスタット

【商品名】

ゾリンザ

【効能・効果】

皮膚T細胞性リンパ腫

【警告・注意事項】

重度の肝障害では血清中濃度が上昇する恐れがあるので使用しない。

【副作用発現率】 →抗がん剤の副作用

国内臨床試験。皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第I相臨床試験では、6例中6例(100%)に副作用が認められました。主な副作用は、悪心及び血小板減少症が各4例、高ビリルビン血症及び嘔吐が各3例、下痢、頭痛、高血圧、倦怠感、高クレアチニン血症及び発熱が各2例です。

海外臨床試験。海外で実施された2つの臨床試験において、皮膚T細胞性リンパ腫患者86例中80例(93.0%)に副作用が認められました。主な副作用は、下痢46.5%、疲労45.3%、悪心38.4%、食欲不振34.9%、血小板減少症25.6%、味覚異常23.3%です。

重大な副作用 

肺塞栓症4.7%、深部静脈血栓症1.2%、血小板減少症25.6%、貧血12.8%、脱水症状1.2%、高血糖4.7%、腎不全(頻度不明)

【奏効率】 →用語解説

海外前期第II相試験における奏効率は30.8%です。国内第I相試験では奏効率は0%でした。

海外後期第II相試験
(74例)
国内第I相試験
(6例)
ステージ 2b以上 2b以上
奏効率 全体 29.5%(18/61) 0%(0/6)
 菌状息肉症 25.8%(8/31) 0%(0/6)
 セザリー症候群 33.3%(10/30) 対象なし

【生存期間中央値】 →用語解説

添付文書には記載がありません。

 


モノリスのホームページでは専門的な情報もお伝えしています。疑問点は薬剤師などに確認して下さい。医療用医薬品を自分だけの判断で開始、中止、用量変更すると危険な場合があります。


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