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セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)

セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)はヨーロッパ原産の植物で、黄色い花をつける多年草です。

うつ症状や不眠を改善するハーブとして利用されています。ドイツでは医薬品として認可されており、初期のうつ症状によく用いられています。日本でも市販されており、誰もが手に入れることができます。多くは錠剤タイプのサプリメントですが、ハーブティーでの飲用も人気があります。薬剤との相互作用があり、併用には注意が必要です。

セント・ジョーンズ・ワートには脳内のセロトニンという物質を増やす作用があります。セロトニン量が増えると、気分が明るく前向きになってきます。逆にセロトニン量が低下した場合は、イライラ感、不安、うつ症状が出やすいと考えられています。

薬剤との相互作用が起こることが報告されています。セント・ジョーンズ・ワートの作用により効果が低下してしまう薬剤が多数あるので気をつけましょう。

すでにセント・ジョーンズ・ワートと薬剤を併用している方が、併用が良くないと知って急にセント・ジョーンズ・ワートやめてしまうと危険です。薬剤の作用が急に強まり、危険な副作用が発現する恐れがあります。セント・ジョーンズ・ワートを飲用している方は薬剤師などに相談してください。また病院や薬局でもらう薬剤の説明書には、よく目を通すようにしましょう。

セント・ジョーンズ・ワートは薬物代謝酵素であるシトクロムP450のCYP3A4を誘導します。シトクロムP450は肝臓にある解毒酵素で、薬剤を水酸化して排泄させやすくする働きを持っています。

セント・ジョーンズ・ワートの影響を受ける薬剤(一部)

商品名 一般名 簡単な薬効
カンプト/トポテシン イリノテカン 肺がん、大腸がん等
スーテント スニチニブ 腎臓がん、消化管質腫瘍
タイケルブ ラパチニブ 乳がん
トーリセル テムシロリムス 腎臓がん
ネクサバール ソラフェニブ 腎臓がん、肝臓がん
プロセキソール エチニルエストラジオール 前立腺がん、乳がん
ワーファリン ワルファリン 血栓予防薬
ジゴキシン/ラニラピッド ジギトキシン/メチルジゴキシン ジギタリス製剤・強心剤
サンディミュン/ネオーラル シクロスポリン 免疫抑制剤
プログラフ タクロリムス 免疫抑制剤
テオドール/テオロング テオフィリン 気管支拡張・喘息治療薬
テグレトール/ヒダントール カルバマゼピン/フェノバール・フェニトイン 抗てんかん・抗けいれん薬
プロノン/アンカロン プロパフェノン/アミオダロン 抗不整脈薬
アンジュ/オーソ エストロゲン類薬 経口避妊薬

※これ以外の薬品でも影響を受けるものがあります。例えばシトクロムP450CYP3A4が代謝に関わる抗がん剤にタキソール(パクリタキセル)があります。ただしタキソールの添付文書にはセント・ジョーンズ・ワートを避ける旨の記載はありません。

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監修医師 藤沼秀光(医学博士)  <藤沼医院 院長、栃木県警察医>

監修医師 藤沼秀光(医学博士)

大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。

学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員

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