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冬虫夏草ライブラリー

あなたの名前が「冬虫夏草」の図鑑に載るかも?

冬虫夏草は世界で約580種、日本産のそれは約400種ほどある。これだけ多いと、名前を覚えるのにも一苦労。セミタケやハチタケ、クモタケやツクツクボウシタケ、コガネムシタケなど宿主に由来するものが多いのは当然だが、蓮の花に形が似ているハスノミマユタケ、珊瑚の姿に似ているシロサンゴタケというのもある。

そんな中で分かりやすいのが、初めて発見された地名が付けられたもの。手元の図鑑でざっと調べると、一番多いのがイリオモテ。沖縄県の西表島で見つかったイリオモテセミタケやイリオモテクマゼミタケ、イリオモテカイガラムシタケ、イリオモテミドリムシタケなど、7種以上が確認された。これらは1971年から開始された西表島での調査活動の成果なのだろう。

次に多かったのが鹿児島県の奄美大島。アマミセミタケやアマミヤリノホセミタケ、アマミコベニタンポタケ、アマミツチダンゴツブタケなどがずらりと並ぶ。さらに、同じ鹿児島県の屋久島で発見されたヤクシマセミタケ、東京都八王子市の高尾山で見つかったタカオムシタケ、青森県の奥入瀬のオイラセクチキムシタケ、昔は讃岐と呼ばれた香川県で発見されたサヌキクチキムシタケなどなど。

ところで、最初に発見した人の名前が付けられた冬虫夏草もいくつかある。愛知県で梅村甚太郎さんが1918年に見つけたウメムラセミタケ、埼玉県で鈴木武邦さんが見つけたスズキセミタケ、矢萩伸雄さんのヤハギカイガラムシタケ、1961年に新潟県で武田桂三さんが発見したタケダコメツキムシタケなどだ。

あなたも新種の発見者になったら、冬虫夏草図鑑に名前を載せることができるかも。さあ、頑張って新しい冬虫夏草を探してみてはいかがでしょうか?

(写真は今年7月に採取されたトサカイモムシタケ)

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