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冬虫夏草ライブラリー

「冬虫夏草」の名を広めた陸上チーム「馬軍団」

古来、中国では「冬虫夏草」が特別な食材として珍重され、王族など特権階級の間で宮廷料理などに使われてきた。近代に至っては1987年に一級漢方に認定され、1995年には国家指定食品にもなっている。

それでは、日本に於いて一般の人々に「冬虫夏草」が広く知られるようになったのは、いつごろなのか。それは1994年ごろのことだと考えられる。それ以前にもグルメ漫画などで取り上げられたりしてメジャーになりかかっていたのだが、冬虫夏草入りのドリンク剤が発売され、その広告が雑誌などに掲載されたことが小さなブームに火を点けた。さらに大きかったのが、中国の陸上競技界での「馬軍団」の驚異的な活躍が報じられたことだった。

馬軍団は、指導者である馬俊仁に率いられた中国の女子チーム。1993年の世界陸上競技大会で金メダル3、銀メダル2、銅メダル1を獲得して注目を集め、その後も次々に世界記録を塗り替えて、世界の陸上競技界に一大旋風を巻き起こしたのである。

この馬軍団の猛練習を支えたのが食事だった。選手たちには漢方薬の知識を取り入れた「冬虫夏草・スッポン・朝鮮人参などのスープが与えられた」というニュースが世界を駆け巡り、日本でも冬虫夏草をもとにした「馬軍団の疲労回復ドリンク」と銘打った製品が発売されるなどした。

これらのことが相まって、「冬虫夏草」の神秘的な力が改めて認識され、その名が広く知られるようになったのであった。

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