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ピロリ菌除菌で胃がん対策

胃がんの発生には、塩分、喫煙、そしてピロリ菌が関わっていると考えられています。その中でも近年注目されているのがピロリ菌感染と胃がんの関連性です。 ピロリ菌は以前から胃潰瘍・十二指腸潰瘍を引き起こす菌として知られており、その除菌療法は広く普及しています。(保険も適用されます。) ピロリ菌感染の無い人はほとんど胃がんにならないとの研究報告があります。また胃がん手術後にピロリ菌除菌を行うと再発率が下がるという報告もあります。このことから胃がんとピロリ菌感染には密接な関連性があるとみて良いでしょう。

ピロリ菌除菌について

除菌療法はいたって簡便です。内服薬を1週間しっかり飲むことで治療は終了します。ただし必ず除菌が成功するわけではなく、しかも年々除菌成功率が低下しており問題になっています。成功率低下の原因は、抗生剤に対する耐性を獲得したピロリ菌が増えていることが原因だと考えられています。 さらに除菌が失敗しやすくなるため、薬はぜったいに忘れず服用してください。
ピロリ菌除菌の 代表的な薬剤 ランサップ(3種類の薬剤の合剤)
内容 タケプロン(ランソプラゾール)-胃酸分泌を強力に抑える クラリス(クラリスロマイシン)-マクロライド系抗生物質 アモキシシリン-ペニシリン系抗生物質
注意点(一部) 飲み忘れに気がついたらすぐに一回分を服用しますが、次の服用と5時間あけます。 下痢が起こりやすいのですが、軽度ならそのまま続けます。 ひどい下痢の場合は中断して医師や薬剤師に相談してください。

長野県飯島町の取り組み

長野県飯島町では胃がん対策として、ピロリ菌検査に力を入れています。検査受診率を高めるために、成人式対象者には全額補助により検査費用を無料とする取り組みを行なっています。 飯島町は胃がんによる死亡者数が多く、塩分の多い食生活と高いピロリ菌の保有率が影響していると考えられます。 ピロリ菌除菌によって、どこまで胃がんの死亡率を下げることができるか注目されます。それ以外にも、検査受診率が向上することによって「病気は予防するもの」という健康意識が広がっていくことが期待されます。 中央アルプスと南アルプスに囲まれた自然豊かな飯島町。町ぐるみの先進的な取り組みに対して、各地から注目が集まっています。 なお長野県は非常に健康意識の高い県であり、実際に様々な健康の指標で上位に位置しています。
監修医師 藤沼秀光(医学博士)  <藤沼医院 院長、栃木県警察医> 

監修医師 藤沼秀光(医学博士)

大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。

学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員