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アービタックス(セツキシマブ)-大腸がん

弊社は製薬メーカーではございません。医薬品についてのご質問・ご相談は各医薬品メーカーに直接お問い合わせください。

10.8%

アービタックス単独での奏効率は10.8%しかありません。他剤と併用して効果を高める必要があります。イリノテカンとの併用により22.9%に向上します。(海外試験)
アービタックスは大腸がんの治療に使われる分子標的薬です。単独で使うことはあまりなく、既存の化学療法FOLFIRIなどに併せて使うことが多いです。 【薬剤師のコメント】大腸がんはもともと抗がん剤の効きやすいがんではありません。そのため従来とは違う作用メカニズムをもった分子標的薬の登場に期待が寄せられていました。奏効率は向上しましたが、生存期間を大幅に向上させるほどの効果は得られていません。 KRAS遺伝子の変異があるとアービタックスではがんの増殖を抑えられないことがわかっています。変異がある人の割合は大腸がん全体の40%程度です。 【モノリスからのお知らせ】メール相談をご利用ください アービタックスの作用を増強し副作用の軽減が期待できます。がんの治療の悩みなどお気軽にご相談ください。
アービタックスのより詳しい情報はリンク先でご覧になれます。 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 https://www.pmda.go.jp/
【成分名】 セツキシマブ 【商品名】 アービタックス 【効能・効果】 EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん 【警告・注意事項】 重度のアレルギー反応が起こり、死亡に至る例が報告されています。症状としては、気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失、ショックがあらわれ、心筋梗塞、心停止も報告されています。多くは初回投与1時間以内に発現しますが、2回目以降でも発現することがあるので、注意が必要です。 KRAS遺伝子変異がある場合、アービタックスを使用するメリットがありません。 【副作用発現率】 →抗がん剤の副作用 国内のイリノテカンとの併用試験で発現した主な副作用は、ざ瘡87.2%、発疹61.5%、食欲不振56.4%、皮膚乾燥51.3%、爪囲炎51.3%)、下痢51.3%、口内炎51.3%、低マグネシウム血症51.3%、そう痒症43.6%、悪心43.6%、疲労43.6%、リンパ球数減少30.8%です。 海外の試験でアービタックスに関連する副作用は、発疹・落屑86.1%、ざ瘡82.9%、発疹50.0%、皮膚乾燥41.7%、無力症41.4%、疲労37.8%、そう痒症37.2%、発熱35.5%、下痢33.1%、悪心31.1%です。 海外のアービタックスとイリノテカン塩酸塩水和物との併用をした試験での主な副作用は、下痢81.2%、悪心54.1%、脱毛症49.7%、発疹45.5%、疲労40.3%、嘔吐38.4%です FOLFIRIとの併用試験での主な副作用は、下痢59.7%、悪心52.3%、好中球減少症45.5%、発疹44.5%、脱毛症37.2%、嘔吐30.8%です。 【奏効率】 アービタックスとイリノテカンの国内併用試験の奏効率は30.8%です。
対象:イリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法に不応となり、フッ化ピリミジン系薬剤及びオキサリプラチンに不応もしくは耐容不能となったEGFR発現が確認された結腸・直腸癌(39例)
 【生存期間中央値】 メーカーの添付文書を読むと、アービタックスはKRAS遺伝子の変異がない場合にのみ生存期間中央値を改善することがよくわかります。 下は海外の試験結果です。既存の化学療法FOLFIRIにアービタックスを上乗せした場合と上乗せしなかった場合の比較です。化学療法を行っていなかった症例で試験しています。
アービタクス+FOLFIRIvsFOLFIRI単独の生存期間中央値比較(化学療法前治療なし)
アービタックス+FOLFIRI FOLFIRI KRAS変異なし アービタックス+FOLFIRI KRAS変異なし FOLFIRI KRAS変異あり アービタックス+FOLFIRI KRAS変異あり FOLFIRI
生存期間中央値 19.9ヵ月 18.6ヵ月 24.9ヵ月 21.0ヵ月 17.5ヵ月 17.7ヵ月
下は海外の試験結果です。BSCにアービタックスを上乗せした場合と上乗せしなかった場合の比較です。すでに化学療法を受けたことがある症例で試験を行っています。 BSC:Best Supportive Care(根治を目的とした積極的な治療をしない、対症療法程度にとどめた医療)
アービタックス+BSCvsBSC単独の生存期間中央値比較(化学療法前治療歴あり)
アービタックス+BSC BSC KRAS変異なし アービタックス+BSC KRAS変異なし BSC KRAS変異あり型 アービタックス+BSC KRAS変異あり BSC
生存期間中央値 6.1ヵ月 4.6ヵ月 9.5ヵ月 4.8ヵ月 4.5ヵ月 4.6ヵ月

モノリスのホームページでは専門的な情報もお伝えしています。疑問点は薬剤師などに確認して下さい。 医療用医薬品を自分だけの判断で開始、中止、用量変更すると危険な場合があります。
監修医師 藤沼秀光(医学博士)  <藤沼医院 院長、栃木県警察医> 

監修医師 藤沼秀光(医学博士)

大学病院で研究、診療に従事したあと、藤沼医院にて統合医療に専念。学生時代より、病気は悪玉ではなく心と体のクリーニング現象(清浄化現象)であると捉え、その存在意義を追求するための研究・検証を行っている。’91年よりデトックス療法を開始、その後、魂と病気/心と病気、量子エネルギー測定等、未開発の先進医学に興味をもって取り組んでいる。日常診療では清浄化現象に適う、自然な医療を実践し、ガン・アトピー・リウマチ等の代替医療も手がけ研究会、学会、講演、TVで活躍し、遠く他県からの来院も少なくない。

学歴:昭和54年 3月 獨協医科大学医学部卒業/平成 2年 3月 医学博士号取得
所属学会:日本臨床生理学会 評議員/日本循環器学会 地方会評議員